現在、タイ国内でもコロナワクチンの接種が進んでいる。タイ国政府としては自国民の接種が優先だろうから、在タイ外国人に対しては「おめぇーのワクチンねぇーから!!」の姿勢で、私が接種できるのは 70億番目くらいになるかと思っていたのが、先日会社からワクチン接種希望者募集のお達しがあった。さすがタンブン(喜捨)文化のある国である。優しい。さすがタイ、優しい。
シュレーディンガーのワクチン
会社からのお触れでは、ワクチンのブランドは一切不明!当日の接種拒否は不可!ということであった。これはつまり打ってみるまで何のワクチンか分からない、シュレーディンガーのワクチンである。死にたい奴だけ前に出ろ!ということだ。
現在タイで接種されているワクチンは《アストラゼネカ》か《シノバック》である。つまりニブイチで死のバックシノバックだ。なんとなくではあるが、心情的にはアストラゼネカを引きたいところではある。しかしこの際ワガママは言ってられない、この機を逃したら次は70億人後だと思って応募した。
|予防接種前後の注意点|
- 十分に睡眠をとること
- カフェインの接種は控える
- 体調が悪い場合はワクチン接種を受けない
- ワクチン接種二日前から激しい運動は控える
- 水を500ml〜1000ml以上飲むこと
- 解熱剤や鎮痛剤の使用を控える
ショッピングモールでワクチン接種
当日は病院に行くのかと思っていたらショッピングモールだったので驚いた。ショッピングモール全体が巨大なワクチン接種会場と化しており、人々は流れ作業で問診、血圧測定、 ワクチン接種へと進んでいく。
問診はタイ語or英語(しかも医療用語)で恒例の江戸川意味がワカランポであったが、会社から日本語ができるタイ人スタッフが引率で来てくれていたので助けてもらった。ただ、質問は毎回「持病はあるか?」「服用している薬はあるか?」「アレルギーはあるか?」だったので、問題なければ全てマイミー(無い)でゴリ押せば良いとおもう。
ワクチン接種も大部屋(通称打ち部屋)で衆人環視のもと行われるので、泣いたり、恐怖に怯え慄き取り乱したりするところも全部皆に見られちゃうのでちょっと恥ずかしい。いよいよ私の番が来た。筋肉注射なのでちょっと痛い。 接種後も左腕はズーンとした鈍い痛みが残っていた。
その後はショッピングモールで30分待機し、体に異常が無いことを確認して帰宅となった。
最後に受け取ったワクチン接種証明書(のようなもの)には《アストラゼネカ》と記載されていた。
アストラゼネカの副反応
ワクチン接種後は発熱などの副反応が現れる場合が多いと聞く。またアストラゼネカを接種後、極めて稀に血栓ができる可能性があり死亡したケースも報告さている。これらの副反応を鑑みてワクチン接種をためらう方も多いと思う。なので、ワクチン接種はそれぞれが自分の判断で行えば良いと思う。
|起こる可能性がある副反応|
- 接種部位の痛み、腫れ
- 頭痛
- 疲労感
- 筋肉痛、関節痛
- 発熱
- 寒気
- 吐き気
相方は私より3日前にアストラゼネカを接種していたので、接種後72時間の経過を間近で観察していたが(ガスマスク着用)、被験者(相方)は接種から24時間は何事も無いようであったが、2日目に発熱があり仕事を休んだ。私はその様子を見ていて思った。
”私は副反応を完封して勝利する!!”
何を言ってるのか分からないと思うが、私も自分が何と戦っているのかわからない。
コロナに勝つ、たとえワクチンであっても!!
コロナが世界に蔓延し、連日暗いニュースが流れても、やはりどこかで自分だけは大丈夫、俺は死なない、俺は不死身だ、と思っているのが人間ではないだろうか。
かくいう私も自分をサイヤ人だと思い込んでるタイプで、特に免疫にかけては履歴書の長所の欄に『免疫』、と書くくらい自信がある(というか他に書くことが無い)。
幼少より帰宅時の手洗いうがいを徹底して拒否、あらゆる雑菌・細菌を体内に取り込んで免疫力を鍛えるという独特の宗教観を持っていた。トーキョー生まれヒップホップ育ちの相方と私の免疫では、特殊部隊と農民一揆くらいの差があるということだ。
実際、風邪を引くのは圧倒的に相方のほうが多く、寝込んだ相方の枕元で免疫マウントをとることは絶対に忘れない。
まいばる
君とは免疫の鍛え方が違うんだよ君とはァ!!(クソデカ大声)
というかそもそも相方はフィジカルが弱すぎる。彼といると私って霊長類最強なのでは?と錯覚してしまうほどだ。
とにかく、”バカは風邪ひかない、ソースは俺(サムズアップで自分を指しながら)”を体現している私なので、コロナに勝つ!例えワクチンであっても!!という謎の対抗意識を燃やしていた。
こちとら8400/μLの白血球と、キラーT細胞があるんだからー!!
結果:ワクチン接種したその日に発熱しました。
前項で長々と書いておきながら不甲斐ない結果で申し訳ないが、一緒にワクチンを打った人もほぼ全員発熱があったので、何かしら副反応があるものと考えてワクチン接種の翌日は休日にしておくことをおすすめする。
私の場合は夜中に発熱があり、翌朝には熱は若干引いたものの全身倦怠感がその日の夕方まで続いた。しかし次の日には全て嘘のように治っており、今も体調に問題はない。しかし二、三日は注射を打った左腕が痛くて左を下にして寝られなかった。
あと私の(免疫の)名誉にかけて言わせてもらうが、副反応は免疫が強いほど現れやすいという。男性より女性の方が副反応が起こりやすいのも、女性の方が免疫が強いかららしい。
ワイは副反応を抑え込んで完封勝利や!と豪語していた分相方にも示しがつかないので、左腕を押さえながら「くっ…強すぎる免疫力が仇となったか…」と一人呟いてる姿をさりげなく見せる等して威厳を保つことに成功した。