ジャポニカ学習帳でラフレシアを見て以来の大ファンです!
ラフレシア…世界最大の花と称され、ハエを誘うためにウンコの臭いを放つという。
いつかこの目で見、この鼻でニオイを嗅ぎたいと願い続けてウン十年、ラフレシアがタイ・カオソックの国立公園に咲いていると知り、ついに2020年の年の瀬に念願のラフレシアを見に行くことになった。
せかいいち おおきい はなびらから
アレルギーを おこすかふんを オニのように ばらまく
(出典:ポケモン図鑑)
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事前準備
ラフレシアまでの道のりはかなり過酷と聞いていたので、私は旅行の2日前から1日20分のウォーキングで体作りに励むという念の入れようであった。相方は主にイメージトレーニングに力を入れていたようである。
さらにトレッキングシューズ(五千円程)を購入、これは本当に重宝したのでツアーに参加する人は履いていくことをおすすめする。
服装は草むらの中を歩くので長ズボン推奨。くれぐれも短パンにサンダルのバンコクGUY’ズの着回しコーデ☆では行かないように注意されたし。
ラフレシア見学ツアーに申し込み
宿泊していたホテル《Our Jangle Camp》のアクティビティの中にラフレシア見学ツアー(1人900THB)があったのでチェックイン時に申し込んだ。
ホテルの方の話では、ラフレシアはまだ蕾だろうとのことだったが、それでもいいからおねがいおねがい〜!!と駄々をこねて参加を決めた。



過酷!ラフレシア見学ツアー
ラフレシア見学ツアーは朝8時出発の全行程3時間程のツアー。出発前に1人1本ペットボトルが支給されました。
入口から容赦ない洗礼

ホテルを出発して5分、車は突然道路脇に止まった。え、ここ?と戸惑う我々をよそに軽快に車を降りるガイドさん。そこには鬱蒼と茂る山の斜面に錆びた階段があるのみである。
ようこそ!ラフレシアの森!などと某任天堂ゲームのようなメルヘンな始まりを期待していた訳では無いが、ジャングルなら登りも少ないだろうと油断していた我々の希望は打ち砕かれた。これはゴリゴリの登山コースだ。しかも裏山スタート。
仮にここにゲートを作るなら、そこに刻むべき言葉は”この門をくぐる者、一切の希望を捨てよ”(※)だ。
※ダンテ「神曲」…地獄の門に刻まれている言葉


急勾配の山登りコース

入口からかなりの急勾配をガシガシ登っていく。筋肉がギリギリと絞り上げられ、太腿が悲鳴を上げる。この乳酸地獄ウウウーーー!!(SASUKE実況席)
しかも山道はぎりぎり道と呼べるようなほぼケモノ道。 真横は急勾配の斜面、一歩踏み外せばとびだせ!ないぞうの森と化すこと間違いなしである。
これは久しぶり(3年ぶり4回目)の気を抜いたら死ぬ系の山道だ。私は早々に全集中・サラリーマンの呼吸に切り替えた。
これはカーズ様のように考えることをやめることであらゆる身体的苦痛を遮断する技だ。現代の無限列車こと通勤の満員電車で身に付けた技で、これによって山を登る一個の肉塊になることができる。

背後から「パック(休憩)…パック…」と休憩を求める相方のか細い悲鳴が聞こえてくる。彼はサラリーマンの呼吸が使えないのだ。外回りからやり直して来い!!
相方は先頭を歩くガイドさんに私を通して休憩を要求するという姑息な手段を使ってきた。卑怯な奴め。しかも彼の荷物はカメラ一つである。その他の荷物は全て私が背負っているにも関わらず、だ。
しかしこれについてはどうか相方を、オニ!悪魔!DV男!サディスト!人類の敵!ゲメンニョボサツナイシンニョヤシャ!などと責めないでやってほしい。彼にはラフレシアを撮影するという任務があるのだ、大義のためなら多少の犠牲(私)はつきものである。

山中は見たことない植物の宝庫









▼写真撮影使用機材
ついに念願のラフレシアが!
山道を1時間ほど這い登り、ついにラフレシアの生息地に到着した。木の根からぽっこり生えているラフレシア(の蕾)。

ラフレシアは木に寄生する寄生植物なので、蔓や葉を持たず、木の根から直接花だけを咲かす。
残念ながらどのラフレシアもまだ蕾の状態であった。咲くのは1週間程先らしい。ラフレシアの開花期間は5日程と短いのだ。
私のようにタイミングが悪くラフレシアを見られなかった方はウンコの臭いを嗅ぎながらラフレシアの画像を見よう。それはもうラフレシアを見たことと同義である(錯乱)。
▼念願のラフレシアと対面の瞬間(YOUTUBE)



ツアーの感想

途中危険な箇所もありましたが、とんでもなく過酷、というわけでもないので半年前からの低酸素トレーニングとかは必要ないです。
今までのタイ旅行で一番キツかったのはホアヒンのプラヤーナコーン洞窟を目指す道のりですが、あれに比べれば大分楽、あの時は”平坦な道を歩く歓び”を知りました。
山の中なので日が射さず涼しかったのも大いに助かりました。ただやはりお子様連れでの参加は避けた方が無難です。
今回は残念ながら開花しているラフレシアを見ることはできませんでしたが、蕾でもラフレシアを見た!という達成感があり、とても良い思い出になりました。


