コラム

バンコク生活日記|日本とタイの満員電車の違いに思うこと

こんにちは、まいばるです。傭兵より元傭兵のほうが肩書きとしてかっこいい気がするのは、「元」の部分に悲しい過去が透けて見えるから。

バンコクの《BTSスカイトレイン》《地下鉄MRT》は近年どんどん延伸され、バンコク内の移動がますます便利になっている。しかし一方で、通勤ラッシュ時の車両の少なさが問題視され始めている。

駅によってはホームにすら上がれないこともあるらしい。日本の通勤事情に疲れ、タイに逃れてきた人は、なんでタイに来てまで満員電車に乗らなあかんねん!と突然関西人になってしまうかもしれないが、タイの満員電車はまだまだ緩い。

私も元企業戦士(元傭兵と同等の風格を持つ肩書き)として、朝の新宿駅通勤ラッシュ最前線で戦ってきた身だ。乗車率120%を超える超過密車両(別名・精神と時の部屋)で修行を積んで無我を体得しているし、改札に向かう一糸乱れぬ朝の一勢行進にも従軍していた。新宿駅改札でSuicaのチャージ不足は即死を意味する危険地帯だ。

そんな死線を幾度も潜り抜けてきた元企業戦士に言わせれば、タイの満員電車はまだまだヌルい。というのも、まずタイでは乗客が死に物狂いで乗り込んで来ない。訓練された企業戦士ならあと20人はイケる!という所でもタイ人達は乗車を諦め、次の電車を待つことを選ぶ。

電車内も入口付近は混んでいるのに奥の方は空いているということもザラだ。元企業戦士としては、そこの網棚上がれるよね?と気の狂ったことを思わないでも無いが、タイでは人を押すのはマナー違反なので仕方が無い。

また、日本人たるもの誰しも閉まるドアへのアメフトタックルをかましてしまったことは1度や2度でないはずだ。 上級者になると傘や鞄など飛び道具を使ってくるので油断がならない(大変危険なのでお止め下さい)。

しかしタイでは遅刻に寛容な文化のためか、朝の風物詩・駆け込み乗車が全く見られない。私も閉まるドアを見ると条件反射でタックルしたくなる習性があるが、そこはぐっとこらえ、次の電車を待つようにしている。

さらに構造学的見地から言わせてもらえば、BTSの車両自体が人間をスシ詰めするための構造になっていない。車内にはなんかぐにゃぐにゃしたポールが乱立し、それが効率的なスシ詰めの妨げになっている。

世界最高ランクの難易度を誇る新宿駅ステージに比べれば、ヌルゲーに等しいタイBTSだが、改札には注意が必要だ。タイの改札ドアは異様にぶ厚く、そして速い。 それは改札ドアというにはあまりにも無骨すぎた。タイの改札で大腿骨をやられた、という声が後を絶たない。

最後は駅構内の歩き方だ。日本では裁判なしの死刑が確定している歩きスマホだが、タイではみんな歩きスマホしている。それどころか勤務中もスマホをしている。階段を降りてる途中に突然止まってスマホを触り出す、という新宿駅では死に繋がる光景もよく見られるので、タイでは前の人との車間距離を十分に保って歩いた方がいい。

まいばる
まいばる
電車が来る時ホームのギリギリに立ってると駅員さんに怒られるよ

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